ご挨拶

第10回日本運動器疼痛学会にあたって

 第10回という節目の会を福島で開催できることをとても光栄に思っております。この様な機会を与えていただき、ありがとうございます。

 今回のテーマは『原点回帰、そして次の10年に向けて』としました。「様々な職種が専門の垣根を越えて一堂に会し、運動器疼痛の解決に向けて突き進もう」というコンセプトで始まった会(勝手にそう思ってます)が10歳になります。“研究会”で始まりましたが、10年の間に“学会”になり参加者も増えてきて他の学会と似たような雰囲気になり、本来目指したものからずれてきてしまうかも知れないという危惧を持ちました。そこで一度原点に戻って、次の10年に向けて突き進むきっかけになる会にしたいと考えました。

 勿論まだプログラムはできていませんが、臨床家であっても基礎の研究を一緒に聞き、素直な疑問をぶつけられる内容にしたいと思っています。その逆も同じです。またポスター発表であっても、スライドを使って1分間のプレゼンテーションをしてもらう予定でいます(以前好評でしたがその後やっていません)。全員が同じ話題を聞き、全員で考え、より良い方向性を見つけられる会にしたいと意気込んでいます。是非たくさんの方々の演題応募と参加をお願い致します。

 東日本大震災後5年8ヶ月が経過しました。学会開催時には6年8ヶ月になっています。原発事故も重なった福島はまだ復興の道半ばです。でも嬉しいニュースもあります。全国新酒鑑評会で福島県は、日本で一番多い金賞受賞蔵を出しました。4年連続です(もしかすると学会開催時は5年連続かも)。学会1日目の夜には、おいしい福島のお酒を出す予定です。学問で疲れた頭を美味しい日本酒で癒し、翌日もさらに学問してください。11月は紅葉の季節です。学会終了後または前には是非福島県の観光地にも寄っていただき、福島県の良さを感じて帰っていただければ幸いです。

 皆様のお越しをお待ちしています。

第10回日本運動器疼痛学会
会長:矢吹 省司
福島県立医科大学医学部
整形外科学講座 疼痛医学講座 教授